バトルロワイR

コント/番組を途中から見始めるとこうなる




☆番組特製グッズプレゼント企画☆



番組中にキーワードを1文字ずつ公開していくよ。正しい3文字で応募した方の中から抽選で20000名に番組特製グッズをプレゼント!

番組を最後まで見てどしどし応募してね!





















子ども:ママー! 1文字目だけ見逃しちゃったよー!

マザー:まあまあ、かわいそうに。

子ども:何が何でも番組特製グッズ欲しいよー! 絶対応募したいよー!

マザー:困ったわね。

名探偵:お困りのようですね。

マザー:あら、あなた。今日は早かったのね。ご飯にする?お風呂にする? それともア・タ・シ?

子ども:ママー!この人はパパじゃないよ! 名探偵さんだよ!

マザー:あら失礼。ところで名探偵さんが何故うちに?

名探偵:いかにも私が名探偵だ。何故いるのか、それは取引にきたのです。どうです? 私がプレゼント企画のキーワードの1文字目を推理してあげますよ?

子ども:ホントに? わーいわーい! ママ、この人にお願いしようよ!

マザー:うーん、でもこの人 怪しいのよねぇ。勝手にウチの中に入って来てることからして許せないし……

名探偵:坊や、キーワードの2文字目、3文字目は分かっているんだよね?

子ども:うん! 2文字目は「か」で3文字目は「ん」だよ!

マザー:勝手に話を進めてるわね。

名探偵:つまりキーワードは「○かん」となるわけか。ここまでくれば解決したも同然。

子ども:もうわかったの!?

名探偵:ああ、1文字目がわかったぞ!

子ども:教えて教えて!

名探偵:ズバリ、「こ」だ!

マザー:どこの世界に「股間」をプレゼントのキーワードにする番組があるのよ、バカじゃないの?

名探偵:なら、「ち」だ!

マザー:どこの世界に「痴漢」をプレゼントのキーワードにする番組があるのよ、アホじゃないの?

名探偵:なら、「し」だ!

マザー:どこの世界に「視姦」をプレゼントのキーワードにする番組があるのよ、ブスじゃないの?

名探偵:ブス関係ないだろ! まったく、散々否定してくれやがって。それじゃあ、何だろうなー わかんないなー

    …………ん? わ…かん…ない…? わ…かん…? ハッ、そうか!

マザー:だから、どこの世界に「和姦」をプレゼントのキーワードにする番組があるのよ!

名探偵:ちょ、オイ! この女、さっきからおかしいぞ!? キーワードの1文字目が「わ」だなんて言ってないのに!

    それに「ち」の時も置換かもしれないのに痴漢を挙げ、「し」の時も士官かもしれないのに視姦を挙げた!

マザー:それが…… 何だっていうのよ……!

名探偵:ねえ坊や。君の父親は最近どうだ?

子ども:うん、パパはいつも忙しくてウチにはほとんどいないんだ。

名探偵:やはり! この証言で私の推測は真実に近づいた!

マザー:な、何を……あなたが言っているのか……さ、さっぱりだわ!

名探偵:坊や、さっきこの女は私を夫と勘違いし、「それともア・タ・シ?」などと言っていたな。

子ども:うん! 雑誌の もう一度あの頃のようななんとか特集を見て「よし、試してみよう」って言ってたんだ。

名探偵:やはり、そうでしたか。奥さん、あなたは

マザー:はーなーしーが! 脱線しーてーまーすーよーね! 息子のためにキーワードを推理するんですよね!?

子ども:そうだよ! キーワードの1文字目を教えてくれるんでしょ!?

名探偵:子どもをつかって話を逸らさせるとはね。でも、安心してください。キーワードの1文字目ならもうわかりましたよ。

子ども:ホントに!? わーいわーい! 教えて教えて!

名探偵:ズバリ、「青」です!

マザー:「あお」は2文字よ、バカじゃないの?

名探偵:なら、「強」です!

マザー:「ごう」も2文字よ、アホじゃないの?

名探偵:なら、「獣」です!

マザー:「じゅう」は3文字、もう警察を呼んでも良い域に達したわね。

名探偵:やだなー ちょっと勘弁してくださいよー

マザー:何かしら、あなたはセクハラをしに来たのかしら?

名探偵:違いますよ! キーワードの1文字目を推理しにきたんですよ!

マザー:だったらマジメに考えてくださいよ! 卑猥な言葉より先に、例えば「やかん」とか「みかん」とかもっと健全なのが思いつくでしょ!

名探偵:ムムム、やかん・みかんと仰いましたね?

マザー:ええ、それが何か?

名探偵:なあ 坊や、この女がやかんを使って何か妙なことをしていたことはないかい?

子ども:うん、そういえば今日も やかんの先を口に咥えて恍惚とした表情を浮かべてたよ。

名探偵:健全などとよく言えたものですね。

マザー:まさか息子に見られていたとは思いもしなかったわ。

名探偵:坊や、この女はミカンでも何か妙なことはしてなかったかい?

子ども:うん、そういえばミカンの皮をむく時に手つきがやたらいやらしかったよ。

名探偵:子どもは親を見ているんです。

マザー:もう追求しないでくださいな。

子ども:そんなことよりキーワードは……

マザー:あのね、この自称名探偵は無能だからキーワードを当てることはできなさそうなのよ。

名探偵:ムム、それは聞き捨てなりませんね。 私は見事な推理であなたが欲に飢えていることを見抜いたというのに!

マザー:セクハラはやめてもらえるかしら?

子ども:そうなんだー じゃあ、番組特製グッズは諦めるしかないんだね。残念だけど、1つ目のキーワードを見逃した僕が悪いんだもんね。

名探偵:聞き分けよすぎて怖いな。

マザー:ところでその番組特製グッズってどんなものだったの?

子ども:あー、それはね、世界の海軍を特集した番組だったから その番組で紹介された戦艦を1冊にまとめた図鑑だったんだ。

名探偵:ムム、図鑑だって?

マザー:あら、そういえば番組側もだいたい番組とかプレゼントの内容と関係あるものをキーワードにするわよね。

    もしかして、キーワードの1文字目は「ず」じゃないかしら?

名探偵:私もそう考えたところですよ。先に言われてしまいましたか。まったく、女ってやつは依頼しといて勝手に解決しやがる。困った生き物だ。

子ども:「ずかん」だね! やったー! これで応募できる! 今すぐ応募するね!

マザー:よかったよかった。




(翌日、ポストに投かん)








〜後日〜

選考者1:おや? 「図鑑」だって。キーワードは「母艦」なのに……

選考者2:これはアカンね。

選考者3:イカンな。 


(長文オンエアバトルリーグ 第1回チャンピオン大会クライマックスシリーズAブロック 投稿作品 702KB 6/7位)

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