桃太郎



m-1 六升 m-2 とれいん m-3 スリーオール m-4 けうけげん m-5 おわライダー m-6 マグネッツ m-7 翔 m-8 ステーヴン3世 m-9 乱歩々  m-10 、


六升

順列組合  桃



ピンポーン

率子「しあおばあちゃん、こんにちわ。訪問ヘルパーの率子です」

しあ「おや、率子さん今日もきてくれたんだねぇ。毎日すまないねぇ」

率子「いえいえー。私もおばあちゃんが好きでヘルパーやってますから。
   さて、では取り敢えず今日もお昼ごはん作りますね」

しあ「ありがたいねぇ。率子さんの料理は美味しいからいつも好きだよ」

率子「ふふっ、じゃあ今日は腕によりをかけてスゴイの作っちゃおっかな♪」

しあ「そりゃあ楽しみだねぇ。ならその間にあたしゃ洗濯モノでも済ますかね」

率子「あ、それもご飯作ったら私がやりますからイイですよ。くつろいでて下さいな」

しあ「いやいくら老人と言えどヘルパーさんに頼りっきりじゃ悪いからね。このくらいしなきゃ」

率子「別にイイのに……」

しあ「率子さんはゆっくりお料理の方お願いしますよー。手を離せないうちにやっちゃいますからねー」

率子「もう……、無理しないで下さいねー」

しあ「はいはい。さて、洗濯物を入れて、洗剤も入れて、お水の蛇口をひねってと。
   …………ん? 蛇口から何か白いのが出てきた?」




水にぬれても大丈夫な紙【CMあと、ココに桃太郎の桃が登場!? お楽しみに!】




しあ「…………ぎゃああああ! 大役を仰せつかってしまったああああ!」

率子「何!? びっくりした何!? おばあちゃん何が起こったの!?」

しあ「昔話の世界観が降臨じゃああああ!」

率子「全然状況が分かんないや! しかも料理中で手ぇ離せないから見にも行けないしどうしよう!」

しあ「なんでこの時代に桃太郎ー!? 平成の世に鬼がよみがえったとでも言うのかなー!?
   若者の節分離れが原因かー!?」

率子「よく分かんないケド多分間違った方向に脳味噌フル回転させてるっぽいからおばあちゃん落ち着いて!」

しあ「無理だよ伝説の救世主を育てる大役はあたしにゃ無理だよ!
   こちとら確かに洗濯するタイプのばーさんだが、きび団子は作れないタイプのばーさんなんだよ!」

率子「お願いだから落ち着いて! まず誰に抗議してんのー!?」

しあ「それに年金で生活してるばーさんの所に食いぶち一人増えるのって結構な負担なんだよ分かってるの!?」

率子「おばあちゃん現状は見えてないケド将来のビジョンは見据えられるんだね!」

しあ「ぎゃああああ! 蛇口手前の配管がこんもりして来たー! 桃がゆっくり水圧で押し出されてきてるー!」

率子「取り敢えず蛇口ひねって水止めちゃえばイイんじゃないー!?」

しあ「ココまできて止めて放置して桃太郎が上水道で息絶える方がもっと嫌ー!」

率子「確かにー! 先見の明ー!」

しあ「どうしよー!?」




桃『ズ……、ズ……、ズルルッ、ボチャン』




しあ「出口付近で謎のスピードアップをして桃が洗濯機の中に落ちたー!」

率子「完全に後に引けない所まで来たねー!」

桃『どんぶらこっこ♪ どんぶらこっこ♪』

しあ「すごい自己主張の激しい効果音を奏でて来よるー! 拾い上げろと言うプレッシャーを感じるー!」

率子「専用の擬音発動しちゃったー!」

しあ「鮮明に耳に届いて来よるー! 静かな洗濯機買ったせいで逆に全然他の音にかき消されないー! プレッシャーが軽減されないー!」

率子「文明の利器に踊らされてるー!」

桃『いやちょっとそろそろ引き上げてよコッチもキツイって』

しあ「シャベッタアアアアアアアア!」

率子「時代遅れなリアクション来たー!
   でもそもそも問題の桃太郎の方がもっと古いしそれはイイかー!
   意思疎通が図れたコトの方が気にするべきポイントかー!」

桃『早く助けてよ桃がどれだけやわやわなフルーツだと思ってんの。なめないで欲しい』

しあ「なんか偉そうに言いやがったこの軟弱者がああああー!」

率子「意思疎通が裏目に出たー!」

しあ「救世主をその身に宿しておきながらなんでお前フルーツ界最弱の防御力を誇ってやがんだー!」

率子「確かにー! 実物を前にしたコトで今まで気づかなかった世界観へのツッコミ所がどんどん出て来るー!」

桃『いやむしろ僕に関しては桃のクセに水圧と消毒用塩素に今まで耐えてきたという点を褒めて欲しい』

しあ「意外に頑張ってたー!」

率子「一転して褒めが入ったー!」

桃『でも界面活性剤は流石にキツイわ』

しあ「洗剤がキツかったかー! アタックNEOにアタックされちゃってたかー!」

率子「なんで急に上手いコト言ったんだー!」

桃『無農薬無添加が売りだったのに』

しあ「セールスポイント間違ってるぞー!」

率子「それにそもそも盛大な異物混入やらかしてるんだから今さらでもあるー!」




洗濯機『ピーーッ』




しあ「洗濯が終わったー!」

率子「スピード洗濯だったー!」

桃『しかし僕は止まらない。どんぶらこっこが止まらない』

しあ「ロマンティックが止まらないみたいに言うなー!」

率子「そんなコトより排水の流れにどんぶらこっこしてるコトの方をー!」

しあ「あー!」

桃『なんかどうしようもなさそうだから取り敢えずアイルビーバックと言おう』

率子「去り際に突然のターミネーター!」

しあ「どーでもいいケドおばあちゃん横文字どんだけイケるのー!?」

率子「とにかく危機は回避したっぽいー!」

しあ「――――さて、じゃあおばあちゃん、ココらで今日の痴呆っぽいの終わりでイイかな?」

率子「なんだ認知症か。道理でおかしいと思ったわ納得納得。
   でも逆にココまで盛大にやらかすと今日はもうコレ以降、痴呆にならない気がしてすごく安心。
   楽しい幻覚だったよ」




※モチロン今回の桃はおばちゃんにだけ見えた幻覚なんかじゃありませんれっきとしたヤバイ超常現象です。
 下水に流された桃はそのまま多摩川に流れ着き、河川敷のホームレスたちにレイプされました。
 このとき桃は「お前ら鬼かよ」と、言ったとか言わなかったとか。




 


オールA
言葉選びが肝の作者なんだけど、レイプとかそういうエグいワードを使うのならもっとその前後に柔らか目の言葉を配置して欲しかったなあ。
ましてやオチだというのに。
あと全体を通してテンションが疲れる感じでした。ただただはまんなかったです。(1点)

ジュニア
この勢い、嫌いじゃないです。
ただオチが唐突にやってきた感じがします。
桃が水道から出てくるというアホな絵だったり桃の存在感が良かっただけにぶっ飛びすぎて残念に感じました。

6点

FAN
同じ設定の中では、かなりおもしろい設定・展開で魅力的です。
率子の立場というか立ち振舞(しあのリアクションに対してのリアクションをしている)が、自然に読んでいると分かりづらかったのがったいないなあと。
凝った言い回しをしている間に状況説明が疎かになっているように感じました。(4)
 


とれいん



桃:鬼め!覚悟しろ!!とりゃーーーーー!!
  ・・・・・・・うわぁぁぁぁぁ!!

犬:も・・・桃太郎さーーーーーーーーん!!











桃:ぜーっ!ぜーっ!

犬:大丈夫ですか桃太郎さん!ここまで来ればもう安心です!

桃:・・・クソ!鬼め!これで終わったと思うなよ!おい犬!休憩したらまた行くぞ!!

犬:もう諦めましょうよ!無理ですって!

桃:無理ってどういうことだよ!俺は桃から生まれた天下の桃太郎だぞ!
  どこが無理なんだ!言ってみろ!!

犬:桃から生まれたっつったってあなた大きな桃からじゃないじゃないですか!
  その辺によくある普通のサイズの桃からじゃないですか生まれたの!!
  そのサイズで鬼なんかに勝てるわけないでしょう!

桃:そんなのやってみないとわからないだろうが!

犬:今さっきやってぼろっぼろになったじゃないですか!
  鬼の足によじ登ったまでは良かったですけど!
  すねあたりの所でパーン!って思いっきり手で潰されたじゃないですか!
  多分あれ蝿か蚊としか認識されてなかったですよ!

桃:おかげでアバラが2〜3本イカれたよ。

犬:それでアバラ2〜3本で済んだのも凄いですけどね。普通全身グッチャグチャですよあんなの。
  もう一回言いますけどあなた犬のボクより圧倒的に小さいんですからね!3メートル近くある鬼になんて勝てませんよ!
  この際だから言いますけど大体その格好もおかしいんですよ。

桃:仕方ないだろ!このサイズに合う着物がないんだから!

犬:だからっつって何もその辺の葉っぱをそのまま巻くことは無いでしょうに。ちょっと派手なミノムシにしか見えないですよ。
  桃太郎らしさのカケラもない。

桃:しかもこれワサビの葉っぱだったみたいでさあ。全身ヒリヒリしてしょうがないんだよ。
  さっきの鬼にやられた傷に染みてもう痛くて痛くて。

犬:なんでよりによってそんな肌に悪そうなもん巻いてるんですか!
  後はその武器もですよ。刀じゃなければ針とかなんかあったでしょうに。なんですかそれ。

桃:焼き鮭の骨だよ!文句あるか!

犬:文句以前の問題ですよ!鮭の骨なんかでどうにか出来ると本気で思ったんですかって!

桃:この骨も持ってるとなんかヌルヌルするんだよねえ。

犬:ちょっとボクの毛で拭くのやめてくださいよ!

桃:お前なんかちょっとここんとこだけ変に臭いぞ!

犬:だからあなたがいちいち鮭の脂をボクの毛で拭くからですよ!
  あなたがそんな風にだらしないから猿にもキジにも相手にされなかったんですよ!

桃:猿を誘いに行った時なんかお前の背中に乗ってたら会話の途中にノミと間違えたのかおもむろに潰されたもんなあ。

犬:本人としては親切のつもりだったんでしょうね。
  桃太郎さん面倒臭がってボクが話してたからなおさらでしたねえ。
  まさか背中に居るのが桃太郎さんだと思わなかったんでしょうね。

桃:アレで左腕の骨折れてさあ。しかも変なくっつき方したみたいで関節がひとつ増えたみたいになっちゃって。動きがおかしいんだよね。見る?

犬:目の前でプランプランさせないでくださいよ気持ち悪い!いいですよ!いいですって!もうさんざん見せられましたし!

桃:キジの時はアレか。話しかける前にいきなり咥えられてな。そのまま巣まで連れてかれたもんな。

犬:アレは驚きましたね。探すのに3〜4時間かかって。追いかけてやっと巣を見つけて見当たらないと思ったら
  助けてくれー!って声が聞こえたのが雛の腹の中で、結局消化されずに雛の糞の中から出てきて・・・。

桃:もうあの時はマジで怖かった。はぁ・・・もうやってらんねーよなあ。(もぐもぐ)

犬:あ、桃太郎さん。

桃:ん?

犬:ボクにもそのフリスクくださいよ。

桃:ばっ!お前!これフリスクじゃねえよ!きびだんごだよ!

犬:ええ!それきびだんごだったんですか!?てっきりしけってフニャフニャになったフリスクだとばっかり!

桃:どこの世界にお腰にフリスクつけた桃太郎が居るんだよ!俺のサイズに合わせるとこうなっちゃうの!

犬:道理でいくら食べても全然スッキリしないと思ったら。

桃:おま・・・!あーもういい!よし、そろそろ行くぞ!今度はお前が突撃しろよ!

犬:嫌ですよ!言わせてもらいますけどね!鬼ヶ島まで来るまでにボク大分体力使ったんですからね!

桃:だって船漕げないんだからお前に泳いでもらうしか無いだろうが!

犬:犬かきで大変だったんですよ!途中で桃太郎さんはしゃぎすぎて落ちて魚の餌になりかけるし!
  あの時魚が吐き出さなかったら今度こそ終わってましたよ!

桃:ワサビって葉っぱも辛いんだねえ。

犬:魚も辛いの分かるんですねえ。変な所で役に立ったというか。・・・ん?なんでキジの時はあいつ平気だったんですかね?

桃:たしかあの時ワサビじゃなくてシソの葉着てたんじゃなかったっけ。

犬:風味バッチリだったんですねえ、そんなことはどうでもいいんだ!
  とにかくもう鬼の方には行きませんからね!
  帰りも乗っけて泳がなくちゃならないんだから。
  大体ですよ、鬼倒した所であんな量の財宝どうやって持ち帰る気だったんですか。

桃:それこそ倒した後なんだから鬼に船出させてよ、あと荷車はお前が引っ張ればいいだろうが。

犬:いやそれは無理ですって!

桃:なんでだよ!お前犬なんだからそれぐらいできるだろうが!

犬:いくら犬だって言ったってボクはチワワなんですよ!!犬の中でも一番小さいんです!

桃:それぐらい根性でなんとかしろよ!ここまで泳いできたんだからよ!

犬:絶対無理です!

桃:さっきから聞いてればアレは無理だコレはできないって!小せえ野郎だな!

犬:アンタにだけは言われたくない!アンタだって今まで虫けら扱いしかされてないくせに!

桃:う・・・・。それは・・・・ぐすっ・・・。

犬:あ・・・。えっと。ごめんなさい、言い過ぎました。

桃:ぐすっ・・・。なんでこんなことになっちゃんたんだろうな・・・。

犬:・・・なんでなんでしょうねえ。

桃:・・・川から流れる前にさ。桃の中に居る時さ・・・外から聞こえてきた声があるんだよ。
    
犬:何ですか?

桃:「早い早い早い!まだ流すなって!」って。

犬:・・・本当はちゃんと大きくなってから流すはずだったんでしょうね。

桃:しかもそんでそれ拾ったのお前だろ?

犬:あの時は心臓止まるかと思いましたよ。種だと思ったのが小さい人間だったんですから。

桃:もうその時点で話の流れ色々すっ飛ばしてるしさあ・・・。キジにさらわれて空飛んでる時もさ・・・。
  下の方に村が見えてさ。人が超小さく見えるの。その時にさ。俺も普段人からこんな風に見えてるのかなって・・・思って・・・うぅ・・ぐすっ・・。

犬:・・・・帰りましょ?ね?ボク帰りも頑張って泳ぎますから。

桃:・・・・・・うん。

犬:・・・これからどうしましょうかね。

桃:そうだなあ。とりあえず戻ったら一寸法師のとこ行って奴をぶっ殺してそんで俺がすり替わって一寸法師として鬼退治をだな・・・

犬:もう諦めましょうって!!




 


オールA
「犬:も・・・桃太郎さーーーーーーーーん!!」
こうしくんで再生された。
一本筋が通っている構成なんですけど、「桃太郎が小さかったら」という設定の範囲内でボケが収まっているので、こじんまりとしてしまった感がありました。
全体的にクスクスと面白かったです。(6点)

ジュニア
想像すると全体の絵が馬鹿ですねーw
犬と桃太郎の掛け合いも絶妙でした。
お腰にフリスクとか風味バッチリとかピンポイントなワードが大好きです。
ただもう少し爆発するところがあればよかったかも?


8点

FAN
設定がGood. なんかほっこりしました
その設定から、強い笑いまでは発生出来ていなかったなあというところで少し物足りなさがありました。(5)
 


スリーオール

海洋ブリザード



横田:どうもよろしくお願いします。 早速なんだけど聞いてもらえますか。
   僕の中三の時の担任がユニークな先生で、総合の授業で桃太郎の劇をグループごとに作って発表するっていうのをやってたんですよ。

藤林:へぇ。 確かにあんまりそういう授業は聞いたことないな。

横田:それで今度そのクラスの同窓会があるんで、そこで余興としてもう一度桃太郎の劇をリメイクして再演しようと思ってるんですよ。

藤林:なるほど、大人が桃太郎の劇やるってのは良い感じで余興になるだろうね。

横田:そこで今日はその台本を聞いてもらおうと思いまして。 いろいろアレンジした部分もあるのでね。

藤林:俺がその台本をチェックすればいいのね。 いいよいいよ。

横田:じゃあ読みますね。 「桃太郎」

藤林:うん。

横田:ナレーター「昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。 ある日、おじいさんは山へ柴刈りに、
          おばあさんは川へ洗濯に行きました。」

藤林:台本だからナレーターだけじゃなくセリフもあるってことだよな。

横田:ナレーター「おばあさんが洗濯をしていると・・・」
   おばあさん「なかなか洗濯物がきれいにならないわねぇ・・・(ゴシゴシしながら)」

藤林:おお、台本っぽいね。

横田:おばあさん「きれいにしなきゃね・・・(ダッシュしながら)」
   桃「どんぶらこ、どんぶらこ(激しく回転しながら)」
   おばあさん「あっ、あれは、桃!?(スクワットしながら)」

藤林:ちょ、ちょ、ちょっと!? 何さっきからその“ダッシュしながら”みたいなの。

横田:あ、これですか? これはいわゆる「ト書き」ですよ。 劇に使う台本だから動作も一緒に書いてあるんですよ。
   洗濯の場面で「ゴシゴシしながら」って書いてあったら実際に演じる時やりやすいでしょ?

藤林:いやゴシゴシまでは理解できたんだけどさ、おばあさんダッシュしながらっておかしくないかと俺は言いたいの。
    

横田:まぁよくわかんないですけど、とりあえず先行きましょうよ。
   おばあさん「こんな大きな桃初めて見ました、もちかえっておじいさんと一緒に食べることにしましょう(パンを食べながら)」

藤林:ちょいちょいちょい!! だからなんなんこれ!?

横田:なんですかさっきから! そんないちいち止められたら最後まで読めませんよ!

藤林:だから! パンを食べながらってどういうことだよ! パンとか昔話の世界観ぶち壊しだろうが!
   それ以前にモグモグいっててセリフ聞き取れねぇわ!

横田:おばあさん役の人がお腹すいてるといけないから配慮したんじゃないですか!

藤林:そんな配慮いらんわ! 我慢してもらえそのくらい!

横田:もう先読みますからね。
   ナレーター「おばあさんは、拾った桃を家に持ち帰りました(腹筋しながら)」

藤林:ナレーターもかい! 最初は何もなかったじゃん! せめてナレーターは普通でいてほしかったよ!

横田:ナレーターは客席から見えないんだから別に何やってもいいじゃないですか!

藤林:よくないわ! 腹筋してたらセリフの途中で「フン!」とか入って聞き取りづらいだろうが!

横田:おばあさん「早速、拾ってきた桃を割ってみましょう(泡風呂から足だけ出しながら)」

藤林:なんで急に泡風呂だ! お色気シーンなんかいらんというのに!

横田:赤ちゃん「おぎゃあ! おぎゃあ!(日本経済新聞を読みながら)」
   おばあさん「なんと! 桃から赤ちゃんが出てくるとは!(バスローブを着てワインの入ったグラスを回しながら)」

藤林:俺もう情報錯綜しすぎてちょっと混乱してるよ! まずなんで赤ん坊のくせに日経読んでんだよ! 意識高い赤子だな!
   おばあさんもさっきから何したいんだよ! 風呂入ったりバスローブ着たり! 男子中学生誘惑させたいんか!

横田:いや、同窓会でやる劇ですからクラスメートを誘惑してるんですよ。

藤林:どうでもええわ! なんにしろそんな同窓会嫌だよ!

横田:おばあさん「この子には“桃太郎”という名前を授けましょう(“マルシオ・リシャルデス”と書かれた紙を見せながら)」

藤林:名前どっちなんだよ! マルシオリシャルデスって浦和レッズにいる助っ人外人じゃねぇか!

横田:ナレーター「桃太郎はすくすく育ち、立派な少年になりました。(泡風呂から足だけ出しながら)」

藤林:なんでナレーターも風呂入ってんだよ! お前客席から見えないんだから何も誘惑する必要ねぇだろ!

横田:桃太郎「おばあさん、私はこれから鬼退治に行って参ります(こども新聞を読みながら)」

藤林:お前赤ん坊の時は日経読んでたじゃねぇか! この期間何があってこども新聞になったんだおい!

横田:おばあさん「そうですか。じゃあこのきびだんごを持って行きなさい(ドラえもんがひみつ道具出す時の音を鳴らしながら)」

藤林:ややこしいBGM付けんな! なんかきびだんごがすごい能力秘めてるみたいだろ!

横田:桃太郎「ありがとうございます。 それでは、行って参ります!(DVDでタイタニックを鑑賞し始めながら)」

藤林:行く気ないだろ! どうやってDVD観ながら旅に出るんだよ!

横田:桃太郎「よし、出発したぞ。 絶対鬼を退治してやるからな。(涙を拭きながら)」

藤林:お前絶対タイタニックで感動したろ!

横田:犬「桃太郎さん桃太郎さん、お腰に付けたきびだんご、一つ私に下さいな!(口いっぱいに物を頬張りながら)」

藤林:なんで既になんか食ってんだよ! きびだんご入んねぇだろうが!

横田:桃太郎「いいよ、その代わり僕の仲間になってくれないか!(ルージュを引きながら)」

藤林:なんで急に女意識してんの!? お前桃太郎だろ!?

横田:ナレーター「こうして、犬が仲間になりました。(周りをキョロキョロしながら)」

藤林:ナレーター台本に集中しろよ。

横田:猿「桃太郎さん桃太郎さん、お腰に付けたきびだんご、一つ私に下さいな!(3日間絶食しながら)」

藤林:なんで猿は飢え死に寸前なんだよ! 犬ほどじゃなくてもいいから多少は食わせろよ!

横田:桃太郎「いいよ、その代わり僕の仲間になってくれないか!(これみよがしに肉を食いながら)」

藤林:桃太郎クズかよ! 飢えてる猿にそんな挑発的なことしてたらそっぽ向かれるぞ!

横田:ナレーター「こうして、猿が仲間になりました。(同窓会に来ている参加者の財布から金を抜き取りながら)」

藤林:おい何やってんだナレーター! どうりでさっきキョロキョロしてたわけだな! 何で台本に犯罪仕組まれてんだよ! 

横田:キジ「桃太郎さん桃太郎さん、お腰に付けたきびだんご、一つ私に下さいな!(羽を抜いて機織りしながら)」

藤林:それ違う昔話のやつ! 鶴が既に同じ事やってるから! 二番煎じもいいとこだよ!

横田:桃太郎「いいよ、その代わり僕の仲間になってくれないか!(フリーキックを決めながら)」

藤林:なんで急にサッカーだよ! それさっきのマルシオリシャルデスじゃねぇか! マルシオフリーキック得意だけど!

横田:ナレーター「こうして、キジが仲間になりました。(連行されながら)」

藤林:捕まってんじゃねぇかナレーター! 金抜き取るから捕まっちゃったじゃねぇか!

横田:ナレーター「桃太郎一行は、ついに鬼ヶ島に到着しました(パトカーに乗せられながら)

藤林:最後までナレーターの仕事まっとうしてんじゃねぇよ! 同窓会で逮捕って最悪だな!

横田:桃太郎「これ以上お前らの好きにはさせない! 行くぞ、家来のみんな! うおお!(鬼と恋するフォーチュンクッキーを踊りながら)」

藤林:戦わないのかよ! 何一緒に踊り狂ってんだ! なんかむしろ楽しそうじゃんこれ!

横田:ナレーター「こうして、桃太郎は鬼を倒して宝を持ち帰りましたとさ。 めでたしめでたし。(取り調べで犯行の動機を説明しながら)」

藤林:がっつり自供してる! ってかなんだこれ! 訳わかんないト書きばっかで全然ダメじゃねーかよ。

横田:そうかなぁ?(自分の書いた台本に心から満足した顔を浮かべながら)

藤林:いや、お前が満足ならもういいよ!




 


オールA
序盤に畳み掛ける構成は新鮮で面白いです。
一つ一つのボケの威力が高いのですが、やはり終盤飽きが来てしまうのが痛いかなと。
でもそれ以外は文句なしです。(9点)

ジュニア
(○○しながら)を使ったネタは書いたことありますが案外難しいんですよねこれ。
一つ一つの動きや情景が面白かったのですがもうちょい(○○しながら)以外の動きがあってもよかったかなーと。
でもそれを差し引くほど、括弧内の使い方は素晴らしかったです。

8点

FAN
いやー面白かったです。どのボケもちょうどよく不意を突いてくれました。
◎腹筋してたらセリフの途中で「フン!」とか入って聞き取りづらいだろうが!(10)
 


けうけげん

PARTY NOISE  peach×pet×peacock



鳴子:私はひょっとしたらキジなのかもしれません……。

神崎:はいどーもー!! PARTY NOISEですよろしくお願いしまーす! 人でーす!!

鳴子:最近私、桃太郎っぽい人を見るとついて行きたくて仕方ないんです……。

神崎:全国の桃太郎っぽい方々お気をつけくださーい! 気付いたら鳴子ちゃんがついてきてる恐れがありまーす!

鳴子:ハッ、こんなことをしてる場合じゃありません!
   一刻も早く鬼ヶ島に行って赤鬼の眼球をつつかなくては! ばっさばっさケーン!!

神崎:逃がさないよー? 漫才中に鬼退治には向かわせないよー?(がしっ)

鳴子:離してください! ハッ、キジである私を捕まえて離さないということは、神崎君はトラバサミだったんですか!?(じたばた)

神崎:人だよー。キジと罠のコンビとか組めたもんじゃないよー。
   ていうかどうしちゃったんだよ鳴子ちゃん、何故いきなり自分を見失っちゃったんだよ。

鳴子:それと言うのもですね。先日実家に帰ったら、父が犬用の首輪着けて四つん這いになってまして。

神崎:何のエピソードだよー。何の話が始まったんだよー。

鳴子:そのリードを持った母が、私を見るなり猿のように顔が真っ赤になりまして。

神崎:そりゃ娘にプレイ見られたら顔も赤らむよー。てか公共で両親の性癖ぶっちゃけるなよー。

鳴子:父が犬で母が猿なら、娘の私はキジに決まってるじゃないですか!

神崎:現実逃避だよー。この子両親のアブノーマルを受け入れられなくて現実から目を背けてるだけだよー。

鳴子:ハッ、こんなことをしている場合じゃありません!
   今すぐヤクルト本社に行ってスワローズをキジーズに変えるよう交渉しなければ! ばっさばっさケーン!

神崎:だからどこ行くんだよー。一人取り残された僕はどうすりゃいいんだよー。

鳴子:ニヤニヤしてればいいんじゃないですか?

神崎:サイコ野郎だよー。相方消えてニタニタしてたらただのヤベェ奴だよー。
   とりあえず今は漫才しようよ、漫才という人間の文化をやり遂げようよ。

鳴子:わかりました、しばらくの間、自分がキジだということは忘れます。

神崎:まずキジではないということを思い出してほしいんだけどねー。人としての尊厳を取り戻してほしいんだけどねー。

鳴子:さて、何の話をしましょうか? 桃が流れてきた場合以外での「どんぶらこ」の使い方ですか?

神崎:キジが抜けてないよー。あのね、最近僕ね、犬を飼うつもりなんだけど。

鳴子:……? 犬をCow……? えっ、犬と牛の2択で迷ってるってことですか……?

神崎:深読みしすぎだよー。牛飼えるほどの敷地面積持ってないよー。

鳴子:いやぁ、牛はまだしも犬はやめた方がいいと思いますよ……?

神崎:まず牛は選択しに無いからねー。何で犬ダメなの、可愛いじゃんよー。

鳴子:いや、だって犬なんて、桃太郎って昔話が無かったら知られてなかったような動物じゃないですか。

神崎:それキジだけどねー。桃太郎の恩恵を何よりも賜ってるのキジだけどねー。

鳴子:犬飼うくらいならキジである私を飼った方が絶対いいですよ!

神崎:何を張り合ってんだよー。何で相方からペットにクラスチェンジしようとしてんだよー。

鳴子:フフン、私は飼いやすいですよ。エサも3食きびだんごで構いませんし。

神崎:奴隷の待遇じゃんよー。やるんだったら健康的な食事を保つよー。

鳴子:だからその犬と牛の2択にキジを入れる方向でワンチャンお願いします! キジだけどワンチャン!!

神崎:クソみたいだよー。頼み方がクソみたいだよー。
   悪いけど犬を飼う思いは曲げないよ、ポメラニアンがペットショップで僕を待ってるんだよ。

鳴子:わかってませんね……犬なんかより私の方が絶対役に立ちますよ?

神崎:人なんだからそうじゃなきゃ困るんだけどねー。じゃあ聞くけど、鳴子ちゃんはペットとして何してくれるの?

鳴子:よくぞ聞いてくれました。考えても見てください。仮に、神崎君の家に鬼が侵入したとしましょう。

神崎:うん、全く考えられないわー。泥棒ならまだしも鬼は無いわー。

鳴子:鬼がどんぶらこどんぶらこと侵入したとしましょう。

神崎:絶対使い方間違えてるよー。どんぶらこの活きる場所は桃が流れてきたタイミングしか無いんだよー。

鳴子:犬なんて、せいぜい吠えるか噛みつくくらいしか出来ないでしょう?

神崎:充分だよー。犬に望むセキュリティっつったらそれくらいだよー。

鳴子:その程度じゃ泥棒は追い返せても、鬼には金棒でぶっ潰されておしまいです。

神崎:泥棒追い返せるだけで充分なんだけどねー。じゃあ鳴子ちゃんはどうやって鬼に立ち向かうの?

鳴子:よくぞ聞いてくれました! まずはキジとしての特性を生かし、高く飛び上がります!

神崎:人だからムリだよー。大前提の時点で計画が破綻しているよー。

鳴子:そして、すかさずこの鋭いクチバシで鬼の眼球をつつきます!

神崎:クチバシなんか無いよー。鳴子ちゃんの口元ではぷるぷるの唇が揺れてるよー。

鳴子:さらにさらに! 私には、従来のキジには無い、手があります!!

神崎:人だからねー。手がある時点で翼は無いということを早く理解してくれないかなー。

鳴子:その手でスマートフォンを取り出し! 通話機能を作動させ! イチ! イチ!! ゼロォッ!!!

神崎:最初からそれだけやってくれないかなー。通報だけしてくれれば鬼との戦闘は望んでないからさー。

鳴子:もしもしケーン!! たった今ケーン!! 家に鬼がケーンケーンケーン!!!

神崎:キジの主張が強すぎるよー。絶対イタ電だと思われるよー。

鳴子:まぁ、警察が来た頃にはそこには鬼の死体が転がってるでしょうがね……フフ……。

神崎:僕んちで何やってんだよー。帰ってきたらバケモノの死体と血まみれの鳴子ちゃんとか非日常ホラーだよー。

鳴子:どうですか、こんなこと犬には出来やしないでしょう!!(ふんすふんす)

神崎:望んでないんだよー。僕はペットに癒しを求めているのであって、戦闘力は判断材料にならないよー。

鳴子:一方その頃猿は温泉に浸かっていました。

神崎:仲間に入れてあげてよー。鬼退治仲間として話題に入れてあげてよー。

鳴子:こんなに役に立つ私を、どうかペットにしてください!! 靴でもなんでも食べますから!!

神崎:何が君をそこまで駆り立てるんだよー。恐らく父方のDNAが色濃いよー。
   悪いけど僕は犬を飼う姿勢を崩さないよ、ふわっふわのポメラニアンに日々の疲れを癒してもらうんだよ。

鳴子:わかりましたよ、そこまで言うなら鬼ヶ島のペットショップに行ってポメラニアンを探してきましょう! ばっさばっさケーン!!

神崎:最寄りでいいよー。そのブリッジ感覚でばっさばっさやるのやめてよー。

鳴子:さぁ神崎君もご一緒に! ばっさばっさケーン!!

神崎:やんないよー。コンビ揃って飛んでっちゃったらお客さんどうすりゃいいんだよー。

鳴子:ニヤニヤしてればいいんじゃないですか?

神崎:狂気の沙汰だよー。とんだクレイジー集団の出来上がりだよー。
   しっかりしてよ、鳴子ちゃんはキジじゃないんだよ。すぐ飛び去りたがるのやめてくれよ。

鳴子:飛び去る……サル……!? ハッ、もしかしたら私は猿なのかもしれません!

神崎:人だよー!!




 


オールA
「キジだけどワンチャン!!」やかましいわ。
構成力の高さを魅せつけられますね。(10点)

ジュニア
なんちゅう入りしてくれてんだw
もう世界観とボケの行動が大好きです。
序盤から引き込まれて「キジだけどワンチャン」で完全に持って行かれました。
ツッコミワードもたまらないや。

10点

FAN
ばっさばっさケーン!ていうフレーズなんなんだろう良いな…
面白かったです。サイコ野郎だよー。
「鳴子ちゃんの口元ではぷるぷるの唇が揺れてるよー。」だけ浮いているというか、ピンク色でした
○従来のキジには無い、手があります!!(8)


 


おわライダー



かき:ねえねえ、お兄ちゃん。明日、サンタさん来るかな、楽しみだね。

もも:さあさあ、柿太郎。楽しみなのは分かるけど、もう遅いから、ちゃんと寝るんだよ。

かき:お兄ちゃんは?何頼むの?

もも:兄ちゃんも楽しみなんだよ。 明日朝起きてからサンタから何が届くのか! だから早く寝よう。

かき:はーい。おやすみなさい・・・。





もも:私の名前は、桃太郎。
   そう、あの不朽の名作、鬼退治の昔話。このネタをご覧になっているあなたも良くご存知ではないだろうか。
   あのお話は、今から40年前。つまり私が、7歳だった頃のお話。
   あれから時は経ち、2013年。私は、絵本やアニメ、様々なメディアからの著作物で報酬をもらいながら、のんびりと下北沢の地下でしてきた。
   しかし、こないだ我が家がいきなり取り壊され、そこに地下鉄が通った。
   その電車は、桃太郎の家を取り壊したにもかかわらず、小田急電鉄と名乗っていた。桃太郎電鉄なら良かったものの・・・。
   さて、私は家を無くしたため、毎日河原を彷徨いはじめた。
   すると、川の向こうからどんぶらこっこどんぶらこっこと柿が流れて来た。私は拾いあげ、中を割ってみると、中から子どもが出てきた。
   その子は、私を「お兄ちゃん、お兄ちゃん」といい、すぐに懐いた。
   私のほうも、生意気な奴だったので、“生ガキ”と呼んで柿太郎をかわいがった。
   そして今、その生ガキと一緒に義理の兄弟として、河原の端にあるテントでひっそりと暮らしている・・・。
   こうして、ちょっぴり切ないクリスマスの朝を迎えた。








(桃太郎、柿太郎の真ん中で、顔がライオンで下が人間のやつがみたらし団子食べてる。)



かき:なに、これ。


もも:クリスマスのプレゼント。


かき:なんでええええ。えええええーーーーー!!!やだやだやだやだやだやだやだやだ。きもいきもいきもいきもいきもい。


ミノ:(唸る)


もも:しーーー


かき:・・・。兄ちゃんが、サンタに頼んだの?


もも:ああ・・・


かき:なんで?どうやって、どのように?「ライオンの下が人間のやつをください」ってお願いしたの?なに?どういうこと?


もも:落ち着け、落ち着け。実はな、今、昔俺が退治した鬼達がまた復活したんだ。でな、近頃、退治しに鬼ヶ島にいかなくてはいけなくなったんだ。

   それで、そのためには強い仲間が必要なんだよ! 犬、猿、キジみたいな味方がさ!


かき:3匹とも強くなさそうだけど・・・。


もも:それでな、そのためにサンタに、「強い味方をください」って必死で頼んだんだよ。・・・・・・そしたら、これが届いた。


かき:ねえ!!!確かに強いけどさ・・・鬼より怖い怪物じゃん!!


もも:怪物っていうな!立派な味方になってくれるはず・・・だ・・・よ・・・?


かき:絶対無理だよ。俺らが食われておしまいだよ。ねえ、早く追い出してよ、お兄ちゃん。 日本一なんでしょ?お兄ちゃんは!ほら、日本一の人なんとかしてよ!


もも:おい、ひやかしにしか聞こえん。

   あのな、この得体の知れないモノからしても、初めての光景でどうしていいかわからないんだよ、きっと。 だから、お互い状況は一緒!

かき:一緒じゃないよ、どうみても!・・・団子食ってる時点で余裕が見える。


もも:いや、団子食うしかできないんだよ、この状況で。


かき:この状況は団子食うしかできない状況ではない!


もも:いやいや、もし、お前がミノタウロスだったら、いきなり、人間と話せるか?話せないだろ?


かき:ミノタウロスになったことないから分からないよ。


もも:イメージを膨らますんだよ、イメージを。


かき:もし、自分がミノタウロスだったらなんて、ダイナミックな発想をパッと浮かべられる訳無いじゃん


もも:あんまり、ミノタウロスミノタウロス言うな。まだミノタウロスと断定したわけじゃない。ミノタウロスっぽい人なんだから。


かき:いや、人っぽいミノタウロスだよ。


もも:わかった。お兄ちゃんが話しかけてくる。


かき:え、食べられたりしない?


もも:だから、凶暴かどうかの判断も、見てるだけじゃ分からないだろ?


かき:どういうことよ。明らかに猛獣テイストを醸し出してるじゃん


もも:だから、学校のクラスにもいるだろ?休み時間も隅で誰とも話さず、じっとしててさ、根が暗そーで人殺しそうな目をしてる子。

   だけど、話してみると意外とめっちゃ陽気な子でさ、意外と同じ趣味見つけちゃったりなんたりして盛り上がって。ない?そんな経験。


かき:根が暗そうなクラスの子と、この猛獣を一緒にしないでよ


もも:一緒だよ、だってどちらも同じ、動物だろ?心があるんだから心が。


かき:お兄ちゃん、恐く無いの?


もも:大丈夫だよ!日本一って言われてたんだぜ?「日本一、川に浮く桃」ってな!


かき:それで日本一って呼ばれてたんだ・・・


もも:とりあえず、行ってくる。


かき:あ、、、気をつけて・・・




ミノ:(振り向く)




かき:何?どうだった?


もも:こえーー!!!意外と近くで見るとこえー。


かき:だからいったでしょ。目がこえーんだよ、あれ。


もも:それを早く言ってくれよ。お兄ちゃん視力悪いの知ってるでしょ。


かき:この状況に対して、お兄ちゃんが視力悪いって情報なんて頭の片隅にもないわ


もも:しかしどうするかな。せっかくのクリスマスの朝になんでこんな環境に居合わせなきゃならないんだろ


かき:そうだよ。


もも:こんな混乱する状況に置かれるなら、ライオンを置いてくれてた方がよっぽどマシだな。


ミノ:(みたらし団子食べ終わる。)


かき:食べ終わったよ。


ミノ:(二人に近づいてくる)


かき:ねえねえ、近づいて来たよ。お兄ちゃん


もも:ちょっちょっちょ、やめろ、やめろ、やめろ


ミノ:あのぉ・・・


かき:しゃべったーーーーー!!!


もも:ぎゃあ!!


ミノ:きびだんごなら、仲間になっても良かったぜ?


2人:・・・・。


ミノ:ふぉふぉふぉ。メリークリスマス。とぉう!!(テントから出ていく)


2人:・・・・。


かき:・・・仲間になってくれなかったみたい。


もも:・・・一人で鬼ヶ島行こっと。




 


オールA
最初の語り部分面白すぎる。
桃太郎である必要性は薄いんだけど、面白いからいいのかな。
「かき:なんで?どうやって、どのように?「ライオンの下が人間のやつをください」ってお願いしたの?なに?どういうこと?」怒涛の押切。
オチだけ納得行かない。なぜ桃太郎の枠に押し込めようとしたのか。(9点)

ジュニア
設定は面白くミノタウロスの存在感もよかったです。
しかしボケが設定の強さに頼り切って発展不足に感じました。
あと地味ながら「ミノタウロスって牛やん」って疑問がずっと頭をよぎりました。

6点

FAN
なんやねんこれ。面白かったです。
ボケが全面に出てる感じではなかったのでちょっと薄味のネタだなあとは思ったんですが、「ライオンの下が人間のやつ」がいるっていう状況が非常に面白かった。
(7)

 


マグネッツ

直線方向自殺志願  決戦直前のお話




  犬:うーん、なんか間違った気がする。

桃太郎:どうしたんだ犬よ?鬼ヶ島は目前だぞ。

  犬:いや……このまま行っても、鬼には勝てない気がしてきまして……。

桃太郎:どうしたんだ犬よ。自信を持て。そんなんじゃ、鬼には勝てんぞ。

  犬:わかってます、桃太郎さん。ここで自信を無くしてしまっては戦えないと。
    でも、やはり何かここまでの旅路は間違っていた気がしてならないのです。

桃太郎:そうか?私はそうは思わないが……。
    でも私が最も信頼する部下の犬が言うならそうかもしれない。
    万が一と言うこともあるし、ちょっと二人で振り返ってみようか。

  犬:ありがとうございます。

桃太郎:まず、おじいさんおばあさんと三人で暮らしてた俺は、
    ある日鬼退治に行くことを決めた。ここまではいいね。

  犬:そこが間違いなら全て間違いですもんね。

桃太郎:そして、お弁当としておばあさんからきびだんごを貰った。
    そしてそのきびだんごに釣られてきたお前、つまり犬を仲間にした。これも間違いじゃない。

  犬:そう言っていただけると戦い甲斐があるってものです。

桃太郎:こんなことを言ってくれるだけの謙虚さもあるし、俺の右腕としてもばっちりな戦闘力もあるだろう。
    きびだんごを仲間集めの道具として使えることも発見した。全く問題ない。

  犬:順調ですね。

桃太郎:すべて順調だった。そしてもっと仲間が欲しいと思って森で出会ったのがこいつだ。


(ポケットからまち針を取り出す)


桃太郎:ここも問題ない。

  犬:あの、桃太郎さん、お言葉ですが。

桃太郎:なんだ犬よ。残りのきびだんごなら戦いの後だと言ったはずだぞ。

  犬:私そんなに卑しくはございません。言いつけは守ります。
    お言葉ですが、間違いとはまさにここではないでしょうか?

桃太郎:なぜだ。ずれやすい布を止めてくれるという信頼感もあるし、

  犬:我々の戦いは縫い物選手権かなんかですか。

桃太郎:俺の左腕としてもばっちりな戦闘力もあるだろう。

  犬:まち針と両腕を成すんですか私は。ちょっとちくっとする部分に騙され過ぎですよ。

桃太郎:きびだんごは仲間集めの道具として優秀だということも判明した。

  犬:あいつはどこできびだんごを食べたのか、そこが一番疑問ですよ。

桃太郎:問題は、ないと思うんだがなあ……。

  犬:ありますよ!まず生き物じゃないじゃないですか!無機物は鬼に立ち向かいませんよ!

桃太郎:んー、まあ俺が一番信頼する部下の犬が言うならそうなんだろう。わかった、こいつは捨てる。


(それをすてるなんて とんでもない!)


桃太郎:重要アイテムっぽいぞ。

  犬:何今の?!我々の冒険はRPG!?
    ……まあかさばる物でもないですし、持っておいてもいいんじゃないですか?

桃太郎:まあこの先一寸法師が仲間になるかもしれないしな。

  犬:その場合恐らくいいとこは彼に持ってかれちゃいますよ。

桃太郎:構わん。鬼さえ倒せれば。
    間違いもはっきりしたことだし、まち針に変わる仲間を見つけて、鬼退治に出発だ!

  犬:あの……。

桃太郎:どうした犬よ。別に俺はお前にお手だのおすわりだのくだらん芸は要求しないから安心していいぞ。

  犬:そんな心配はしてないです。
    まだ何か間違ってる気がするんですよね……。

桃太郎:なんだ、まだ間違っている部分があるというのか。

  犬:はい……。

桃太郎:そこまで言うなら振り返ってみようか。
    まち針を見つけた俺はもう一人仲間を加えようと思った。これはいいか?

  犬:まあ仲間が3人、というのは、正しい気がします。正典的にも。

桃太郎:正典ってのがよくわからんが……。
    それで満を持して加わった仲間が、こいつだ。


(左手で引きずっていたナマケモノの手を持ち上げる。)


桃太郎:これも問題ない。

  犬:あの、桃太郎さん、またまたお言葉ですが。

桃太郎:どうした犬よ。愛してるぞ。

  犬:突然の直球は照れるじゃないですか。
    お言葉ですが、ここも間違いじゃないかと。

桃太郎:なぜだ?今回は無機物じゃないぞ、ちゃんとした生き物だぞ?

  犬:いや、生き物ではありますけど。

桃太郎:なぜだ。どっしり構えた安心感もあるし、

  犬:動かないだけじゃないですか。

桃太郎:俺の両腕としてもばっちりな戦闘力もあるだろう。

  犬:あなたはカイリキーですか。そんでなんでこいつが2本分なんですか。騙される部分もないですよ。

桃太郎:こいつに至ってはきびだんごを食べなくてもついてきてくれた。節約だ。

  犬:ついてきてくれたって無理やり引きずってるだけじゃないですか。食べる気力もなくだらけてるだけじゃないですか。

桃太郎:問題は、ないと思うんだがなあ……。

  犬:ありますよ!こいつが戦うビジョンが見えないじゃないですか!

桃太郎:んー、まあ俺が一番信頼する部下の犬が言うならそうなんだろう。わかった、こいつは置いてく。


(それをすてるなんて とんでもない!)


桃太郎:これも重要アイテムっぽいぞ。

  犬:まず物扱いて。

桃太郎:うーん、正直こいつは重いから戦力にならないなら捨てちゃいたいんだよなぁ。

  犬:全くですね。


(猿、キジが通りかかる)


  犬:あ、桃太郎さん!猿とキジですよ!彼らを仲間にしたらどうですか?

桃太郎:え?あぁ、お前が言うならたぶん正解なんだろうな。おーいそこの猿!キジ!

  猿:誰か呼んだ?

 キジ:はい?

桃太郎:このまち針とナマケモノやるから、一緒に鬼退治にいかないかい?

  犬:えっ。

  猿:お!ちょうど裁縫セットのまち針がなくなっちゃって途方に暮れてたんですよ!いきます!

 キジ:あぁ!ちょうど部屋のインテリアにナマケモノが欲しかったところなのよ!一緒に戦わせてください!

桃太郎:よーし!これできっと完璧だ!鬼退治に、しゅっぱーつ!

猿・キジ:オー!

  犬:……フラグアイテムだったのね。



 


オールA
天丼ボケを収束に使うのは構成的に綺麗。
いかんせんテンションが低いので、ボケの質でカバーしたいところなんだけど、
そこまでの爆発力が無かったのが残念。
クスクスと笑えるネタでした。(6点)

ジュニア
あーじわじわ引き込まれていくw
まち針やナマケモノといったメインのボケのチョイスも途中の細かい掛け合いも好きです。
強いて言うならオチがもう少し強ければ完璧でした。

9点

FAN
オチいいなあ。まち針→ナマケモノ はまち針の面白さがだいぶ強かったですね…
犬と桃太郎の馴れ合い?がもっと強くてもよかったかなあと。(6)

 




天体観測  桃太郎〜甘さ控えめ〜



ミヤ:桃太郎があって桃姫がないのは男女差別だと思うんですよ
 
 翔:一理ないこともない

ミヤ:だから私は桃姫になりたい

 翔:響きだけだったら風俗嬢のように聞こえますね

ミヤ:違うわよ! 桃太郎の家の隣に住んでいる幼馴染の風俗嬢よ!

 翔:風俗嬢は否定しないんだ。で、どうして桃姫になりたいんだい

ミヤ:決まってるじゃない! 桃太郎が鬼を倒した後に持って帰るお宝が欲しいのよ!

 翔:ゲスぅ! こめかみからつま先までゲスで構成されてるわぁ

ミヤ:その為にも鬼退治に出かける前から桃太郎とは仲良くしておかなければ……!

 翔:金に目がくらみすぎて現実と童話がごっちゃになってしまったか。ご愁傷様です……

ミヤ:とりあえず桃太郎が出発する前に老夫婦からキビダンゴをもらうじゃない? その時に私も行くわ!

 翔:老夫婦て。ちゃんとおじいさんおばあさんって呼んであげなさいよ

ミヤ:老夫婦はキビダンゴを渡す! そして私はキャッシュカードを渡す!

 翔:無駄に現実的だな! でもキャッシュカードのほうが嬉しかったりして……

ミヤ:まぁ、暗証番号は教えないんですけどね

 翔:じゃあただのペラッペラの板切れ同然だ! いらねいらね!

ミヤ:どうしても欲しけりゃ酔っ払って寝ている人から奪うとかすればいいじゃないの

 翔:それみのの息子! これから鬼退治しに行こうって奴に犯罪させようとするなよ!

ミヤ:でまぁ、桃太郎は私のために鬼退治へと向かうわけですよ

 翔:正義のためだから。決してあなたのためにじゃないから

ミヤ:不安ですので私は後ろからこっそり桃太郎をアパートします

 翔:サポートしてください

ミヤ:桃太郎の背後15センチ辺りから尾行しています

 翔:もっと隠れる努力をしてください

ミヤ:近すぎると逆にわからないものなのよ! 諺にもこうあるじゃない! 「身から出たサビ」って

 翔:思い出した。こいつバカだ!

ミヤ:とりあえず私は何としてでも桃太郎に勝ってもらわないと! そう! 正義……じゃなくて私のために!

 翔:言い直す必要がどこにあったんだ

ミヤ:まぁ、そんなこんなで歩いていると、桃太郎は3匹の家畜と出会うわけよ

 翔:家畜て。ちゃんと犬・サル・キジって呼んであげなさいよ

ミヤ:まずは家畜ナンバー1。犬。犬て!

 翔:エントリーナンバーみたいに言うな。犬に文句言うなよ! 原作がそうなんだから仕方がないだろ!

ミヤ:そこはせめてハンバーグステーキとかにしなさいよ!

 翔:なんでだよ! せめて原型留めろよ!

ミヤ:だってお腹がすいたらやっぱり美味しいもの食べたいじゃないの!

 翔:イヌは食料担当じゃねーから! 立派な家来ですからー!

ミヤ:そして家畜ナンバー2。サル。サルて!

 翔:おっ、なんだ? デジャヴか?

ミヤ:そこはせめてゲームキューブとかにしなさいよ!

 翔:なんでそうなった! サルからゲーム機に!

ミヤ:サルの役目はものまねとかして鬼を笑わせるとかでしょ? それならゲームキューブのほうが楽しいじゃない!

 翔:サルもっと活躍できるだろ! ひっかいたり出来るだろ! そしてゲームのチョイスが微妙に古い!

ミヤ:そして家畜ナンバー3。キジ。まぁ、これは良しとしましょう

 翔:キジには疑問ないんだ! 

ミヤ:というわけで桃太郎のお供はハンバーグステーキとゲームキューブとキジになりました

 翔:3分の2が生命活動を行ってないんですけど!

ミヤ:う〜ん……これだけじゃ鬼達に勝てるか不安ね。助っ人を用意しましょう

 翔:おっ、もはや地球の命運はその助っ人たちに懸かっているな

ミヤ:ペトラザ、ラジオ、バルデス、ズレータというのはどうかしら?

 翔:なんでこの場面で福岡ダイエーホークスの歴代助っ人外国人だけ集めたんだろうか

ミヤ:彼らにはゲームキューブで実況パワフルプロ野球をやってもらいましょう

 翔:もっと活躍の用途あるんじゃないかな! なんで元プロたちが野球ゲームを鬼ヶ島でするんだよ!

ミヤ:で、キジはひたすらハンバーグステーキを鬼にぶつけてもらうと

 翔:ここでペトラザたち使えよ! いやっ、使ったところで全然ダメージ与えられないと思うけど!

ミヤ:そして桃太郎! 鬼たちが混乱している間にお宝を盗み出す!

 翔:やってることまんま泥棒じゃねーか! 正義のために戦えよ!

ミヤ:そして私! 桃太郎が持ってきたお宝を色仕掛けで盗み出す!

 翔:お前の方が鬼じゃねーか! あとお前に色仕掛けは使えないと思うよ! だってひんにゅ……

ミヤ:ミヤちゃんぱ〜んち!!

 翔:ぐへあっ!

ミヤ:ふっ。1ラウンドもいらないわ。1分で充分よ

 翔:もうお前が鬼退治行ってこい!




 


オールA
「翔:思い出した。こいつバカだ!」彼もそれなりにバカだと思うのですが
ダブルボケじゃないのにそう見える不思議。
家来の考察でほぼ終わりなのが惜しい。その後のもう一展開があれば変わっていたかも。(5点)

ジュニア
淡々と進んじゃった感じがあるかなぁ。
ハンバーグステーキやダイエーの助っ人外国人みたいなボケ単体は好きですが全体的な統合性が有るともっと良かったかと。
オチももう少し変化が欲しかったかな?

7点

FAN
「桃太郎がいなくてなんで桃姫がいない!」という導入、シンプルに良い。
期待した分、結局純粋な桃太郎漫才になっていたのが残念だったなあと。題材縛りの大会だけに。
どうでもいいんですけど、ペドラザって今アメリカで大農園経営して大金持ちらしいですね(高校の地理の先生から聞いた)(5)
 


ステーヴン

優しい朝の光に包まれて  コント/桃から生まれず名無し乳児



(どんぶらこ どんぶらこ)

木下:僕は乳児!
   今はフルーティな香りに包まれながら、川をどんぶらこってなもんさ!
   誰も拾ってくれなければこのまま母なる海へ帰るわけだけど、それはそれで生命の在り方として受け入れる所存さ!

(じゃぶじゃぶ じゃぶじゃぶ)

山田:ワシは年老いた女。俗に言うババア。
   今は川で汚物に塗れた衣類をじゃぶじゃぶってなもんさ。
   この年になってから、変わり映えのない日々じゃ。

(どんぶらこ どんぶらこ)

山田:むっ?
   川上に見えたるあのピンク色は…でっかい桃じゃ!
   代わり映えのする日々ウェルカムじゃー!ウェルカムエマージェンシー!!文法とかしらんけどー!!
   よし、拾って帰ろう。持ちきれない衣類は川にポイじゃ。流れる老婆の下着類の驚異を思い知れ下流の奴らー!

木下:むっ?
   良かった、誰かが拾ってくれたようだ!
   ここから聞こえる声を聞く限り、モラルの無い老婆ってとこだね!最悪だ!最悪だ!!最悪だ!!!

山田:ジジイさんただいまー!

木下:なんて呼び方だよ、たったひとりの配偶者をもっと愛したれよ!
   それが老婆なりの愛情表現だったらごめんだけど!
   もしそうだとしたら、最悪の家庭だ!最悪だ!!最悪だ!!!

山田:実はなジジイさん、今日は面白いものを持ってきたんじゃ。
   下着類?あぁ、もう川に流してもうたわい。
   …ふぇふぇふぇ、そうじゃろそうじゃろ?面白いじゃろ?

木下:あっ、夫婦揃ってヤバい家庭だこれ!ヤバい!!

山田:でな、その面白い物ってのがこれなんじゃ!
   ジャジャーン、マキシマムピーチ!

木下:勝手に変な名前を付けるな、生まれてからの命名が不安になるわ!

山田:どうじゃ、でっかいじゃろう、笑ってしまってるなジジイさんや!
   …え?あ、まだ下着類の方で笑ってたんか。

木下:ジジイさんの方が比較的ヤバい奴だった!!

山田:ともかく、こんなでっかいマキシマムピーチを見たのは初めてじゃろう?
   どうじゃ、さっそく切ってはみんかね?

木下:ふぅ…ようやく誕生の時が来たか…。

山田:スライスでいいですよね、ジジイさん?

木下:!?
   ……!?
   …………!?
   ……。
   ……。
   …………!?
   !?!?!?

山田:薄く薄くスライスして、表に干しておきましょう。
   このサイズでは、日持ちしないでしょうからねぇ…。

木下:変なところで常識的!
   っていやそうじゃない、スライスはやばい!かわせなかった場合どっかのタイミングで確実に切られる!!
   薄く薄くって言ってるし!

山田:じゃあ早速いくぞや、ジジイさん。

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:ヤバイヤバイ、着々と死へのカウントダウンが進んでる!
   すいませーん!!聞こえますかー!!中にいる乳児ですー!!
   よくしゃべるタイプの乳児ですー!!助けてくださいー!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:はい、ジジイさん、切った奴はドンドン並べていってくださいね。
   ちょっと、ジジイさん!つまむんじゃありません、はしたない!

木下:あ、これ聞こえてないね!?
   畜生、マキシマムピーチの防音性め!!外からは聞こえるのに中からの声は通さないマキシマムピーチの防音性め!!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:しかしこれはあれですねぇ、ジジイさん…。
   先っちょの方はスライスしてもすごく小さいからすぐに悪くなってしまいそうですねぇ…。

木下:…あ、これ今横に切ってんの!?
   縦に行くもんだとばかり思ってた!!
   横じゃかわせねぇじゃねぇか!!
   ってことはこのままだとちょっとずつ脳をスライスされる!いや、ある程度で気づいてくれるだろうけどその時はもう手遅れの時だよ!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:しかし、長いなこれ!!
   こんだけザクザクいってもまだ光が見えてこないよ!!
   いろんな意味で!光が見えないよ!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:そんで、ババアさんは急に喋らなくなったね!?
   無言でただザクザクと!!中で死に怯える乳児の気持ちがわかるか!!
   いや、桃の中に乳児がいる可能性考えて親切に切ってる奴がいたらそれはそれで怖いけどもさ!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:そんなにスライスマキシマムピーチ作っても多分後で使い道ないよ!?
   もういいだろ!!ザックリ切ってジャムとかにしなよ!!
   ひと思いに!やっとくれよ!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:ふぅ…これで3%ってところですな、ジジイさんや。

木下:まだそんなもん!!?
   あんだけザクザクザクザクと無言で切ってたのにまだ3%!?
   
山田:もう良くないですか、ジジイさん。
   ザックリ切ってジャムとかにしましょうよ、わしゃあもう疲れましたよ…

木下:願いが!!通じた!!
   そーれ、ジャーム!ジャーム!!ジャーム!!!

山田:えぇ…いや、そんなに怒ることないじゃないですかジジイさんや…
   えぇぇ……もう…

木下:押されるなババアさん!!
   押せ押せババアさん!!作れ作れジャーム!!ジャーム!!ジャームったらジャーム!!!!

山田:だって、こんなにスライスマキシマムピーチ作っても後で使い道に困るだけですよ…?

木下:中と外で!着々と!思いがリンクしている!!
   スライスマキシマムピーチという、名前すらも!!
   これは、ジャムを押すしかない!ジャーム!!ジャーム!!引くほど作っておすそ分け!!!

山田:…分かりましたよ、スライス作業に戻ればいいんでしょ…

木下:願いも虚しく、スライスマキシマムピーチ!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:地獄へのカウントダウン再開だよ畜生!!
   もっと僕に力があれば!!こんな桃突き破って逃げ出すというのに!!
   そして、突き破られたスライスするには形の悪い桃を!!ジャムにしてしまえばいいのに!!!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:しかし、やると決めたら仕事をしっかりこなすババアさんだなおい!!
   無言で黙々とよお!!
   なんとか言ってくれよババアさんよお!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:ふぅ…これで3%ってところですな、ジジイさんや。

木下:進 ん で な い の ! ?
   あんだけザクザク言ってたのに、全く進んでないの!?
   何のザクザク音だったの!?何のためのフェイクなの!?

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:…こーれは進んでるのか!?
   ここに来て進んでるか進んでないか分かんないという新しい恐怖が生まれてしまったよ!!

山田:これでざっと12%ってところですな、ジジイさんや。

木下:いや急に進んだな!!
   今までのはずっと遊びのスライスだったのか!?
   これからがババアさんの本気のスライスってか!?
   ババアのマキシマムスライスの時間か!?

山田:ふっふっふ…これからがババアのマキシマムスライスの時間じゃ…見てるがいいジジイさんや。

木下:これ聞こえてるんじゃないの!?
   マキシマムスライスが偶然かぶるなんてことは、ないと思うんだけども!?

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:ほれほれほれほれ、ザクザクタイムじゃー!!
   ボーナスタイム突入じゃーほれほれほれほれー!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

木下:怖い怖い怖い怖い!!
   急にババアさんの士気が上がったことを含めて怖い怖い怖い怖い!!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:ほぉれ、13%ぉ!!!

木下:いや、そんなに進んでないな!!?
   ボーナスタイム突入前の方が早かったぞ!!?

山田:14%ぉぉお!!!

木下:どのタイミングで切った!!?
   音を立てずに切られる一番怖いパターンの可能性が生まれた!!?

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:16%ぉお!!

木下:やばい、やばい、やばいよ!!!
   20%くらいまで行ったら多分頭部に包丁が入ってしまうよ!?
   そろそろ危ないよ!!?

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:18%ぉぉおおお!!!

木下:怖い怖い怖い怖い!!
   やばいやばいやばいやばい!!!

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:7%ぉぉぉおおお!!!!!

木下:戻ったぁあああ!!?
   原理がわからん!!桃が!!再生したんか!!?

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

(ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ)

山田:2%ぉおおおお!!!

木下:切れば切るほど再生していく!!
   内側からだと何の意味もわかんねぇ!!何が起きてんだ!!

山田:20%ぉおお!!!

(ブシュッ)

木下:ギャアアアアアア、2%って言ってたから心の準備を一回やめた途端にギャアアアアアアア!!!
   
山田:あら?なにか硬いものが当たりましたね…種でしょうか…?
   おやおや、男の子ですよジジイさん。
   あらー、うっかり切ってしまったみたいですねぇ…、申し訳ないことをしたわぁ…。


   そうですね、この子はよく刻んでジャムにしましょう。




 


オールA
ユウスケっぽい出だしから優朝のネタ。
「中の子どもが切れる」というボケを最大限にまで引き伸ばしたネタで、工夫を評価したい。
数字と擬音の使い方がいいですね。(7点)

ジュニア
このバカ加減大好きですw
%表記だとか引くほど作っておすそ分けだとかワードも逐一ツボだし展開も飽きさせず最後まで楽しめました。
文句なしの満点です。

10点

 

FAN
面白かったです。
急に進む、戻る、ベタだけど笑っちゃったな。設定がおかしいから笑えるのかな、など。オチ怖。
◎あっ、夫婦揃ってヤバい家庭だこれ!ヤバい!!(9)


乱歩々



桃太郎:いや、まあ無理だよね。

犬:まさかハンドタオル持った鬼に負けるとは思ってもなかったワン

猿:キジもタオルで銃殺されたし、強力な助っ人が必要だウキ〜

???:ふふふ、俺のことかな?

桃・犬・猿:お、お前は!?



ブロロロロロ(加速)チュン!(体をぶっ飛ばす)


        ▲                      
      /ハハハ\ 
   ./      \
   /   _   _  \
  |   ⊂・⊃ ⊂・⊃  |
 (|.    ∴  ∪ ∴ |    
  .\      <=>  / <ふん、とても痛いね。ブフーッ!ゲロゲロゲロ... 
   ────────────────── 
   ||ながさわ| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
   ||    ̄|│ ̄│□□ │ ̄ ̄│□□□--||
   ||.    |│ .│□□ │   │□□□___||
   ||_    __|..|  │ ̄ ̄ │    │都営バス. ||==3
   lO|◇ |O゜.|.|__│___│__│     . ||==3
   | ∈口∋ ̄_l__l⌒l_|______|_l⌒ l__.||==3
     ̄ ̄`ー' ̄   `ー'    `ー'    `ー'

【助っ人データー】
名前:ながさわ君の体をぶっ飛ばすためだけの都営バス

特徴:ながさわ君、もといさくらももこが嫌い。なんで日曜にあんなものを。
   体をぶっ飛ばした今することがなくなりシュレッダーで遊んでこうと思っている
   実はながさわ君より小さいがちびまるこちゃんの登場人物は全員失明してるので
   全然問題ではない。(目が見えない分嗅覚がすごく発達しててオナニーをしている
   ヒデじいがたまちゃんに顔射したとき
   たまちゃんは「うぅ〜、うんこの臭いがするよぉ〜昨日食べたでしょぉ〜?」
   と言ったためヒデじいの食糞癖がバレそうになったが
   「ズバリ食べたものはオナニーに反映されないでしょう!」という
   丸尾くんの鶴の一声よりなんとかなったらしい)



桃・犬・猿:ながさわ君の体をぶっ飛ばすためだけの都営バス〜!!!

ながさわ君の体をぶっ飛ばすためだけの都営バス:俺が仲間になってやるぜ!

犬:鬼退治とかできるワン?

ながさわ君の体をぶっ飛ばすためだけの都営バス:いや、俺はながさわ君の体をぶっ飛ばすだけだぜ!

猿:じゃいらないウキ 帰れカス

桃太郎:クソ〜、もっとマシな助っ人が欲しいな...

???:ふふふ、俺のことかな?

桃・犬・猿:お、お前は!?



┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
┃               鉄  逃鉄        鉄  逃逃鉄
┃               鉄逃逃鉄        鉄逃逃逃鉄
┃       鉄        鉄鉄          鉄逃逃鉄鉄
┃      鉄逃鉄                    鉄鉄鉄
┃       鉄
┃            鉄鉄
┃          鉄  逃鉄      鉄鉄鉄
┃          鉄逃逃鉄   鉄鉄   逃鉄鉄
┃            鉄鉄  鉄鉄  逃鉄鉄鉄逃逃鉄     鉄
┃                鉄逃鉄逃鉄銀銀鉄鉄逃逃鉄  鉄逃鉄
┃             鉄逃    .銀銀銀銀鉄逃  逃鉄  鉄
┃            .鉄逃逃  ● .銀     銀鉄逃  逃鉄
┃       .鉄鉄鉄鉄逃逃    .銀  ●  銀鉄逃逃逃逃鉄鉄鉄
┃      .鉄  逃鉄逃■■逃銀銀銀     銀銀鉄鉄鉄鉄銀銀逃鉄
┃  鉄鉄鉄鉄逃鉄逃逃■■■銀銀銀銀銀■■鉄鉄鉄銀  逃逃銀逃鉄鉄
┃鉄  逃鉄逃逃逃銀鉄逃■■■■■■■■■鉄鉄銀逃逃逃逃鉄逃逃逃銀
┃鉄逃  逃鉄鉄銀銀鉄鉄逃■■■■■■■逃銀鉄銀逃逃逃逃鉄鉄逃逃銀
┃  鉄逃逃逃逃鉄鉄鉄  逃鉄鉄鉄銀銀銀銀銀銀銀銀逃逃   逃逃逃銀
┃   .銀鉄┌─┐逃鉄逃.鉄銀銀銀銀銀銀鉄鉄鉄鉄鉄鉄鉄鉄銀銀銀銀
┃ .銀逃逃│││逃鉄鉄鉄銀銀銀鉄鉄鉄鉄   銀銀銀銀
┃   .逃銀│││逃鉄鉄逃逃鉄鉄鉄鉄鉄鉄銀銀銀銀
┃          銀銀銀銀銀銀逃逃逃鉄鉄銀
┃                .銀銀銀銀銀

┃ 
┃       /⌒ヽ
┃      ノ(    ○
┃     γ  ヽ
┃     l● ●l<今日から高校生だい!
┃      `> <´
┃      /  \
┃     ´ |  | `
┃      tl ̄tl

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【助っ人データー】
名前:長野県立漢字の意味だけで構成されてるはぐれメタル高等学校に入学した白ピクミンの記念写真  
   
特徴:写真。紙である。本当はパノラマ写真でもっと長いのだがありえないほど
   距離を置いた白ピクミンパパ(「たかし」と書いてるコンパス)が映っていて、
   もしかしたら、本当のお父さんじゃないんじゃないか、と
   最近になって感じた白ピクミンが2つに破ってしまった。
   半券に似ているのでUSJ(上野樹里の素又じゃんけん大会)にタダで入場できる。
   ちなみに白ピクミンはお母さん(9月11日に丸がついているカレンダー)が
   作ってくれるお弁当の原料がアクセルレオン
   (参考資料:http://ecx.images-amazon.com/images/I/5167WFTAPYL._SL500_AA300_.jpg)
   のため愛情をなかなか受け入れることができず、
   実は本当のお母さんじゃないんじゃないか、と疑う毎日。
   偏差値は59でちゃんと勉強しとけば楽に入れるが
   昨日から白ピクミンには頭部が無い、残念(>_<)



桃・犬・猿:長野県立漢字の意味だけで構成されてるはぐれメタル高等学校に入学した白ピクミンの記念写真〜!!!

長野県立漢字の意味だけで構成されてるはぐれメタル高等学校に入学した白ピクミンの記念写真:俺が仲間にn...

桃太郎:いらないいらない。紙なんだろ

犬:人の思い出に興味ナッシンワン、帰れカス。

ながさわ君の体をぶっ飛ばすためだけの都営バス:シュレッダー貸すぜ!

猿:ありがウキー、さっそく使うウキー! 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ...!!!
ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ...!!!

桃太郎:ああ〜、戦力になる助っ人が欲しいな〜!!

???:ふふふ、俺のことかな?

桃・犬・猿:お、お前は!?



  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┏━ ━━┓            
  ┃クンニ    スカトロ    .ファック   中村  ┃
  ┃HP:232   HP:210  HP:471   HP:9999┃┃たたかう┃ 
  ┃MP:9999. MP:  0  MP: 89  .MP:9999┃ ┃にげる ┃ .
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ┗━ ━━┛


     私は私と はぐれる訳にはいかないから
     いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ
     嘘をつくぐらいなら 何も話してくれなくていい
     あなたは去っていくの それだけはわかっているから
     見つめあった私は 可愛い女じゃなかったね
     せめて最後は笑顔で飾らせて
     涙が悲しみを溶かして 溢れるものだとしたら
     その滴も もう一度飲みほしてしまいたい
     凛とした痛み胸に 留まり続ける限り
     あなたを忘れずにいられるでしょう
     許してね恋心よ 甘い夢は波にさらわれたの
     いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ
     |  |   \   / |  ̄
     |  |  /  ̄ヽ/ ̄ヽ|
     | v   |  \ | / ||
     (d   \_人_ノ |_
      |       つ   /  
      \         /.  
        \_____\    
                  ̄
                      .∧
                       ャ=ァ
                       .}={
                    , -<+>-、
                    / /.TiiTヽ \<癌の芸能人ってだ〜れだ?
                    ̄ 〈▽〉  ̄
                      |l l|
                      |l l|
                      |l l|
                      |l l|
                      |l l|
                      |l l|
                      |l l|
         __________|l l|________
       /                  _|l l|_             \
     /                ̄ ̄              \
     /\_____________________/∧
.    /  ./                              ∨ ∧
   /  ./               /\              ∨ ∧
.  /  ./                 /   \             ∨ ∧
  /  ./                  /\ ̄ ̄/\             ∨ ∧
_./  ./              /__\/__\              ∨ ∧


【助っ人データー】
名前:FF5の敵キャラとして登場する髪がサウダージのスネ夫の下で小学生レベルのなぞなぞを出すマスターソード

特徴:マスターソード。かっこいい。
   スネ夫はキチガイ・F・キチガイのためサウダージが好きなのだろうが、
   中学を卒業する頃はみんなポルノグラフティなんて聴いてないため一生後悔する
   刺青のようなもので一生サウダージを頭の上に背負っていく運命なのだが
   「"頭の上"のサウダージを一生”背負っていく”運命なんだ」って言うと
   合コンとかでそこそこウケる。羨ましい。
   ちなみに、マスターソードが出しているなぞなぞの答えは 梨元勝。
   しかし梨元勝は芸能リポーターというだけで芸能人ではないし癌で死んだが、
   生理的にものすごく気持ち悪い顔をしているため、
   分かったような風に「梨元勝でしょ。」って答えると
   「ブップ〜、正解は 牧伸二 でした〜」って意味のわからないことを言う。
   牧伸二は自殺だろが。しかし牧伸二の顔も生理的にものすごく気持ち悪いので
   まあハズレではないのかな
   牧伸二はウクレレの穴にちんちんをつっこんでオナニーをしているが本人は
   「これはセックスだ!」と譲らなかったらしい。
   最後に牧伸二あるあるをひとつ
   「オナニー」を「おなに〜」と書けばあまりエロい言葉に聞こえないよね。
   これぞ日本語のやさしさ

桃・犬・猿:FF5の敵キャラとして登場する髪がサウダージのスネ夫の下で小学生レベルのなぞなぞを出すマスターソード〜!!!

FF5の敵キャラとして登場する髪がサウダージのスネ夫の下で小学生レベルのなぞなぞを出すマスターソード:C−G−D7−G

犬:やんなっちゃった節のサビのコード進行しか喋れないみたいだワン

猿:さっき普通に喋れただろウキ!でも剣としては使えるんじゃないかウキ

桃太郎:よし!こいつを仲間にすれば鬼だって楽勝だぜー!!いくぜー!!!

桃・犬・猿:オー!!!


   ̄ヽ、   _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     `'ー '´
      ○
       O
       __
     . ':.      ヽ
    /::.:.:. O O  .
   く/:.:.:.:ト、_r‐i_,ィ |⌒h
   く_/:.:.`ー一 ' ,ヒ三三≧
   .  〉──┬─〈 〈   〉
    └──┴─┘{≧≦}

そんな夢をみるカンテラくんでした




 


オールA
助っ人データーからの名前を復唱するの大好き。
もう犯罪者の匂いしか漂ってこないです(10点)

ジュニア
ああ、完全にバカだこれ。好き嫌いが分かれると思いますねこれは。
発想自体は大好きな部類だしやりたい放題なめちゃくちゃっぷりも凄まじいです。
しかしボケを詰め込みすぎてついて行きづらい印象があります。
下ネタも僕は多用するので否定はしませんがただ使えばいいという訳でもなくネタ本編にうまく盛り込めると良かったかと思います。

6点

FAN
えー!!なにこれ!!
でもただぶっ飛んでるだけじゃなくちゃんと面白かったから良い!!
でも最初の3行がめちゃくちゃおもしろいな(9)


 




whitewhite  読み聞かせ



前田:僕なんかが結婚できるわけがないんですけど、もしなんらかの間違いで養子が出来たらね、子供に絵本を読んであげたいなって思うんですよ
安正:なんてネガティブな前提
前田:なので読み聞かせをするので、ねっ
安正:ひらがな二文字で子供をやることを強要されたのでやります


前田:どうしたー、寝れないのかー、父さんが絵本読んであげるからなー
安正:わー、お父さんありがとー
前田:・・・Aはエイミー かいだんおちた
安正:ん?
前田:Bはベイジル くまにやられた Cはクララ やつれおとろえ
安正:ちょっと
前田:Dはデズモンド そりからなげられ Eはアーネスト モモでちっそく Fはファニー ヒルがきゅうけつ
安正:怖い怖い怖い怖い
前田:何か?
安正:・・・何の絵本ですかこれ?
前田:エドワード・ゴーリーの「ギャシュリークラムのちびっ子たち」ですよ
安正:語感が全部怖いですよ。「エドワード」から全部
前田:アルファベットの順に子供たちが無機質に死んでいくだけの絵本なんですけど
安正:トラウマになりますよ。子供の頃そんな絵本読み聞かせされてきたんですか?
前田:だから性格が歪んできてるんですよ
安正:分かってるんだったら読んじゃダメですよ。もっと日本の昔話とか定番の絵本があるでしょうに
前田:あー、じゃあ桃太郎とかどうでしょう
安正:それですよ、子供は知ってる話聞いて安心して眠りたいんですから。お願いします
前田:じゃあお父さんが桃太郎読んであげるからなー
安正:わー、お父さんありがとー
前田:昔々あるところにお爺さんとお婆さんとエイミーが住んでいました
安正:ぬっ?
前田:お爺さんは山へ芝刈りに お婆さんは川へ洗濯に エイミーは階段から転げ落ちました
安正:ちょっと
前田:Aはエイミー かいだんおちた Bはベイジル くまにやられた Cはクララ やつれおとろえ
安正:ゴーリーがしゃしゃり出て来てますよ
前田:何か?
安正:話が変わってきちゃうんですよ。おじいさんおばあさんのネグレクトの話になっちゃうんですよ
前田:昔話ってそういうメッセージ性のあるものだと思うんですよ
安正:あんまり昔話でネグレクト批判見ないと思いますよ。後、昔話にアルファベットとか横文字とか見ないんで
前田:分かりました、じゃあ続きから読んでいきますね
安正:お願いしますよ
前田:おばあさんが かわで せんたくを していると
安正:急に子供にやさしい表記に
前田:かわかみから どんぶらこ どんぶらこと
安正:そうそう
前田:えいみぃが かいだんから おちてきました
安正:ヘーイ
前田:「えぇ」は えいみぃ かいだんおちた 「びぃ」は べいじる くまにやられた 「しぃ」は くらら やつれおとろえ
安正:明治時代のアルファベットの教則本みたいになってますよ
前田:何か?
安正:だからネグレクトの話になってきちゃうんですよ。婆さんが子供の事考えず川で洗濯してるんですよ。そのうちに事故が起きてるんですよ
前田:家事に犠牲はつきものですよ
安正:聞いたことないですよ。代償が大きすぎますよ。もうエイミーは排除の方向で
前田:分かりました、じゃあ続きから読んでいきますね
安正:お願いしますよ
前田:川上から大きな桃が流れてきました
安正:表記戻すんですね
前田:お婆さんがその桃を切ろうとしたその時
安正:やっと主役の登場ですね
前田:ジョージが絨毯の下敷きになっていました
安正:部外者が
前田:Gはジョージ じゅうたんのしたじき Hはヘクター ごろつきのえじき
安正:G以降とか出さなくていいんですよ
前田:Iはいぬ おぼれてふびん
安正:そっちを桃太郎に寄せないで下さいよ
前田:Jはジャパンモンキー かきをぶつけられ
安正:無理やりすぎますよ。「ニホンザル」ですよね?
前田:Kはキジ まさかりぐさり
安正:別の話から加害者が
前田:Lはリーオ おにをやっつけ
安正:んっ?
前田:Mはめでたし めでたしめでたし
安正:Mは漫才 この辺でオチ


 


オールA
実在する絵本なんですね。
最初のボケでは意表を突かれたんですけど、2回3回と回数を重ねる内に新鮮さがなくなっていきましたね。
ぬるっと入ってくるボケの仕方は好きでした。(5点)

ジュニア

こういう天丼、好きです。
最後まで1種類のボケを発展させて使い切れるのは流石としか。
オチも独特でいい変化球でしたがちょっと後半が急加速しすぎたかと。

8点

FAN
「アルファベットの順に子供たちが無機質に死んでいくだけの絵本」が思った以上に受け入れ難かったです。
桃太郎前半だけで終わっちゃってるのも物足りなかった。オチあたりの流れは見事。(4)
 

inserted by FC2 system